水の話

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~花春酒造から見える磐梯山~

会津は盆地で、四方を山々に囲まれています。
雪も多く降る土地で、水も豊富です。
美味しい水があるところには、美味しい米があり、美味しい酒があると言います。
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~花春酒造がある神指町の田んぼと山々~

今回は、酒造りに欠かせない水についてご紹介します。

日本酒の成分は、約80%が水で、アルコール分が約15%、エキス分は数%で、「水」が大きな比率を占めています。
(酒造用水は、食品衛生法の規定により殺菌が義務付けられています。)

水には、酒にとって有効な成分、有効でない成分があります。
酵母の発育に必要な無機成分(カリウム、カルシウム、マグネシウムなど)が適度に含まれた水が、酒造りに適しています。
一方、お酒に色がついたり嫌な臭いや味がつく原因となる物質(鉄、マンガンなど)が多く含まれている水は酒造りに適さないと言えます。
お茶をたてて美味しく飲める水は、酒造にも向いています。

有効成分が多い水を「硬水」、少ない水を「軟水」と称します。
硬水で作ったお酒は、「張りのある」、「味が濃く感じる」酒となりやすく、
軟水で作ったお酒は、「甘い」、「口当たり柔らかな」、「きれいな」酒となりやすいとのことです。

会津若松の水質は、中程度の高度を有する地下水であり、お酒に「甘さ」、「濃さ」を出しやすく、
喜多方の水質は軟水系で、お酒に「軽さ」、「きれいさ」を出しやすいそうです。

蔵によって地下水の水源も様々ですが、地域によってこのような違いも生まれるんですね。
会津や東北の酒が「甘くて濃い」イメージとされるのは、気候や地域性からくる味の好みにもよると思っていましたが、水質にも関係があるのでしょうか。

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~井戸からくみ上げられた地下水(ワサビも生えています)~

若松の水質で味のきれいさを出すためには、米をより白く精米し、低温で長期間発酵させるか、水の硬度を減らすことが必要になります。
花春酒造では、電気が通電しないほどの超純水製造システムを導入し、水の硬度を酒の種類別に変えられるようにしています。
同じ水を使っていても味に違いが出るように、様々な工夫がされています。

色々な蔵や地域の酒を飲み比べる際、水のことを考えてみるのも楽しいと思いますよ。
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